まぼろしのつくりもの
フィクションのルール

ネット社会初音ミクを取り巻く好意と善意

初音ミクが興味深いと思うのは、ミクに対する圧倒的な好意と善意です。
とにかく褒めるベクトル。
手放し賞賛と言っても過言ではないくらいです。

これってブログの世界だとあり得ないことです。
たとえば大手ブログとかは、常にマイナス反応を受けているはずです。「中堅の頃は褒められていたのに、大手になってから反感ばかり……」みたいなのはよくあるでしょう。
ある一定以上の「知名度」を得てしまうと、叩かれモードに入る。

この違いは何故なのか。
まず単純に言って、ブログはオピニオンだから。そしてそれに対する反感もオピニオンだと思うんです。噛み付くことが自己表現。初音ミクはオピニオンではないから、噛み付き型の人がターゲットにする対象ではない。

あと、初音ミクは楽曲の作者が今ひとつわからない感じなのも、有利な点です。もちろん作者を調べればわかるのですが、前面には出てこない仕組みです。あと、楽曲の作者や絵師がたくさんいるから、分散されているというのもあります。
あくまで初音ミクという萌え記号だけが立っていて、中の人は叩かれない。このあたりはビスケたんとかOSたんも、そうだったかもしれないけど。萌えキャラを立てることの効果は大きい。

初音ミクは参加型のムーブメントだけど、あんまり競い合う構造がない。
ブログ同士がアクセス数を競うような構造がない。
いや、そもそもブログってアクセス数競い合っているのか?という根本的な問題があります。
どこかのブログがアクセス数を伸ばすと、自分のところが減るのか?
ブログの世界は根強いゼロサムゲーム信仰があると思うんですよ。
他が増えたら自分は減るみたいな。

ブログが悪い意味での競争原理(椅子取りゲーム)なのに対して、初音ミクは競争原理がないのですね。
みんなが「よくできました」のマークを貰える感覚。

ブログは実は椅子取りゲームではないよ、と誰かが証明してくれれば、ブログの文化も変わるかもね。
【2008/04/21】 | ネット社会 | トラックバック(0)



ネット社会インターネットに評価や感謝が存在しないのは

最近はドライにサイトを運営している人が多いです。
ネットで評価や感謝をされたいみたいな感情が昔はあったと思うんですが、最近はそういうのは無くなっています。

ネットに評価が存在しないのは、評価というのが「社会的な仕組み」だからです。個々人の評価が積み重なって評価になるのではなく、「仕組み」としての評価なのです。ある人物が社会的に評価されているとすれば、それは「仕組み」に従って評価されているのです。みなさんの一人一人の評価が積み重なって評価に至るのではありません。
(ネットには「仕組み」が無いから評価もありません)。

感謝に関しても似たようなものです。
感謝も「仕組み」です。
この世の中では、誰に対して感謝するかというのは決まっています。

たとえば、親には感謝しないといけないと決まっている。
どんな親子関係だったかは問いません。

運動部の先輩後輩なども同じことです。
後輩として、先輩に「世話」になったら「感謝」しないといけない。
「世話」の内容は問わないんです。
本当に素晴らしい先輩に恵まれても、悪質な先輩に「世話」になっても、「感謝」の義務があるのは一緒。

つまり、感謝というのは、ある特定の対象に対しての根源的な負い目?みたいなものです。
他人から何かプラスの恩恵を受けたら、それと等価の謝意を示すようなものではないのです。
感謝は等価交換ではありません。

ネット上で有益なことをやっている人が感謝されないのは当然で、感謝というのは負い目の関係だから、そんなものがあったらおかしいわけです。
有益なフリーソフトを使うたびに負い目を負ったり、有益なサイトを見るたびに負い目を負うのでは溜まらない。
(真面目な話、感謝は人間関係に従って行うものなので、人間関係が無いところでの感謝は難しいのです)。

儀礼的に謝意を述べるみたいなのもあり得なくはないんですが、難しいと思いますね。
【2008/01/04】 | ネット社会 | トラックバック(0)



ネット社会ブログが叩かれていた頃

2002年頃に東大の人が、ブログを普及させようみたいなことをやって叩かれていたことがあります。

多くの個人サイトの人たちが、「俺達を無視するな」とボコボコに叩いたのです。
でも、今ではブログが圧倒的に普及しています。


当時の議論の詳細はよく見てませんが、ブログのSEO効果の高さを指摘している人はいなかったはず。
絶対に無かったとは言い切れないけど、多くの意見は「日記システムは昔からある」みたいなものでした。
「さるさる日記がすでにあるじゃん?」みたいな意見。

ともかく2003年とか2004年あたりになると、ブログのSEO効果の高さがネットの勢力図を変えました。

・既存の大手サイトの人は、被リンクを失いたくないので今までのところに留まる
・アクセス数が今ひとつのところは思い切ってブログに切り替え

みたいな感じですかね。

既存の大手はわりと頭打ちになり、ブログに切り替えたところの方がアクセス数を伸ばした感じかと思います。

2002年の段階ではトラバとpingが強力だとは思われていませんでした。
検索エンジン的にブログが有利だとも思われていませんでした。
(現在だと検索エンジン的にブログが有利とは言い切れませんが、2003−2004年あたりは確実に有利でした)。

人間関係的にリンクを維持するみたいな発想が昔は強かったんですが、現在ではそういう発想はほとんど無くなっています。

ブログの一番の革命はリンク関係を変えることだったのです。

2002年当時、それを指摘している人がほとんどいなかったというのが興味深いです。
【2007/12/23】 | ネット社会 | トラックバック(0)



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