当たり前と言えば当たり前なんですが、スポーツ漫画でモロに体育会系というものは少ないです。
上下関係が厳しいスポーツ漫画は少ない。
ないわけではないんだろうけど、リベラルな人間関係であることの方がずっと多いです。
指導者がものすごい厳しいスポーツ漫画も少ない。
いや、鬼教官的なキャラの監督が出てくる作品もなくはないけど、本当に怒鳴り散らしているだけみたいなのは、あまり見掛けません。
「巨人の星」は例外ですけどね。あれは親子の共依存を描いている漫画だから、普通の作品とは違うでしょう。
普通のスポーツ漫画で、運動部に入ったら星一徹みたいな監督がいるということは無いと思います。
フィクションというのは、ある程度現実のルールに従っていることが多いですが、物語効果が低いものはカットされます。
「厳しい上下関係」というのは、物語効果が低いですから、運動部を描く場合でもカットされます。
仮に厳しい先輩を描くとしても「スラムダンク」の赤木のように至ってまともな人物だったりする。
運動部にありがちな理不尽な先輩はあまり出てこない。
体育会系というのは、理不尽さの固まりだと思うんですが、(その理不尽さに慣れる神経がないと体育会系にはなれない)、漫画ではあまり描かれません。
もちろん「嫌なことを敢えて描く」という作品は必ずあるので、体育会系の理不尽さを軸にした作品もあり得るでしょう。
でも人気のあるスポーツ漫画の多くは、体育会系的要素を省いています。
懸命に努力するとしても、それは勝利に向かった合理的でピュアな努力なのです。
運動部的な人間関係に基づいた不合理なしごきはないわけです。
