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「Angel Beats!」のゆりっぺは「抗い」を貫けたのか?

結論的に言うなら、最終回でゆりっぺは「普通の女の子」になってしまって、戦いを貫けなかった。
そして普通に成仏して終わり。
あれは変だと思うのだが、ともかく作品を振り返ってみよう。

ゆりっぺは、現実の人生で発生する事象を「神の与えた理不尽な運命」と考えているようだ。
ゆりっぺの家に強盗が入ったのは神の与えた運命である。
ゆりっぺの家に入ってきた強盗は神様が派遣したということのようである。
あの強盗がゆりっぺの兄弟姉妹を次々殺したのは、神様から指令を受けたらしい。
……何が言いたいかというと、「強盗が悪い」ではなく、「神様が悪い」という解釈なのだ。
そしてその神の与えた理不尽な運命に抗うというのがゆりっぺの思想なのだ。

「神様の与えた運命」みたいな発想は、ゆりっぺだけのものではない。
ユイが車に轢かれて障害者になったのも神が与えた運命である。
岩沢さんが親に酒瓶で殴られて脳障害になったのも神が与えた運命である。
そういう感じで、「神様が……、神様が……」というのが、この作品の発想。

ゆりっぺの戦いが破綻したのは、そもそも無理があるからだ。
「神に抗う」と旗印を掲げて天使ちゃんと戦っても、それで家族を強盗に殺された過去が変わるわけではない。
天使ちゃんに八つ当たりしているだけだ。

「神に抗う」ということで天使ちゃんと戦うのは”つかみ”としては面白かったと思う。
だが、根本的に筋違いなのだから、いずれは物語として破綻するわけで、<天使ちゃんは天使ではなかった>となるし、最終回でゆりっぺはしおらしい女の子になり、天使ちゃんと和解する。
ゆりっぺが振り上げた拳は物語的に回収出来なかった。
だから最終回では、気が抜けたように普通の女の子になり成仏(退場)するのである。

別のシナリオの可能性を考えるなら、天使ちゃんがゆりっぺの心境を理解して同情する立場になり、泣きながら身の上話をするゆりっぺを天使ちゃんが抱きしめるような、そんな展開も可能ではあっただろう。
何にせよ、「Angel Beats!」の製作者たちは「戦い」をうまく回収出来なかったのだ。
天使ちゃんと戦ったのは勘違いでした、で終わり。
ゆりっぺの「死んだ世界戦線」は冒頭の”つかみ”として役に立っただけであり、その役割が終われば、後はうやむやに退場させるだけだった。

そもそも、「死んだ世界戦線」が天使ちゃんにやってることって、たとえば第五話の、答案をすり替えて0点を取らせたりとか、そういうアホなことである。
そんな話にしている段階で、「死んだ世界戦線」は冒頭の”つかみ”でしかなく、神の与えた運命というテーマにガチで取り組むものではなかったのだろう。 このエントリーをはてなブックマークに追加
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