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「ちゆ12歳」とその時代



出来るだけ面白い文章を書こうと頑張っている人は、今の日本のインターネットには一人もいない。下手に人気が出ると変なのが湧いてくるし、いろんな意味で薄味の更新をした方が得だからだ。つまんない人最強の時代だ。

10年前は違っていた。誰もが、出来るだけ面白い文章を書こうと頑張っていた。それが面白かったかどうかは別だ。あくまで意欲の問題。多くの場合は滑ったり寒いことになるにせよ、出来るだけ面白く書くというポリシーがあったのだ。

そういう時代の中で最高峰のポジションにいたのが「ちゆ12歳」と「侍魂」だった。「ちゆ」は一日10万アクセス。「侍魂」は一日20万アクセス。2ちゃんねるのコピペではなく、自力で書いた文章にこれだけの人が殺到していたのだ。決して彼らは長期間活躍できたわけではなかった。命を削るように面白い文章を毎日捻り出していたのだからネタが枯渇するのは当然だ。ギャグ漫画家の多くが短命なのと同じ理由である。惰性で流すように作ることが出来ず、ひとつひとつのネタを難産の末に産道から絞り出す生活。その後に待っているのは抜け殻だ。今では、ちゆ12歳の活動も停滞してるし、侍魂もやってないし、その根底となっていたテキストサイト文化も事実上消滅した。今でもやってる人はいるけど、ネット上のムーブメントとしては終わったのだ。面白い文章を競い合う熱気は遠い日のことである。

そんな「ちゆ12歳」が本を出すという。残念ながら書き下ろしではなく、いろんな雑誌のコラムをまとめたものになる模様だ。今回の出版はたぶん懐古的な文脈の中で消費されるだけだと思う。この書籍の内容そのものが話題性を持つことはないだろう。ただ、こうやって全力で面白い文章を書く人が消滅してしまった日本のインターネットを悼むのである。
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[雑記][web]ブロガーから見たテキストサイト時代/情熱は受け継がれている

悲しいけれど、面白いものを作ろうという気概に溢れた人々は動画に流れていった。 ただ まぼろしのつくりもの 「ちゆ12歳」とその時代 出来るだけ面白い文章を書こうと頑張っている人は、今の日本のインターネットには一人もいない。下手に人気が出ると変なのが湧いてくる
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